ビットコインの今回の動きはかなり激しい――12月初めの83,800ドルの底値から一気に94,000ドル超えまで急騰し、まさに教科書通りのV字回復を描きました。日足チャートではMACDがちょうどゴールデンクロスし、価格も100時間移動平均線の上に戻っています。テクニカル面では確かに回復が進んでいるように見えます。

ただ、まだ喜ぶのは早いです。市場のセンチメントはかなり分裂しています。恐怖と欲望指数は28と、完全に「恐怖」ゾーン。この反発の背後にはいくつかの勢力がせめぎ合っています。FRBの利下げ期待が再び高まり、一部の伝統的な金融機関も態度を軟化（バンク・オブ・アメリカは顧客に1%～4%の暗号資産の配分を推奨）、さらにオンチェーンデータでも巨大クジラが最近の暴落を利用して再びコインを蓄積し始めていることが示されています。

今の問題は、この反発が続くかどうかです。カギとなるのは93,500～94,200ドルのレジスタンス帯。この価格帯を出来高を伴って突破すれば、さらに展開があるかもしれません。逆に、上昇しても勢いが続かなければ、高確率で再度調整が入るでしょう。

いくつかのトレードアドバイス：
・全力投資は厳禁。資金全体の1%～3%で試し買いする程度で十分。今の水準ではリスク・リターン比は特に理想的とは言えません
・マクロ経済を注視。米国経済指標やFRBのちょっとした動きが、相場のルールを一変させる可能性があります
・警戒を怠らず。テクニカル指標は回復しましたが、マーケットのセンチメントはまだ完全には好転していません。こういう時こそ予想外の動きが出やすいです

要するに、今はまさに重要な分岐点――上抜けして新たな相場に入る可能性もあれば、もう一段の調整が来る可能性もあります。短期的な反発で熱くなりすぎず、ポジション管理をなによりも重視しましょう。