ほとんど誰も正しく説明していない $aztec の公募メカニズムとは一体何なのか？

$aztec の公募メカニズムとは、Uniswap V4 CCA (Continuous Clearing Auction（連続清算オークション）)のことです。今後多くのプロジェクトがこの仕組みに基づいてトークンを発行すると思われるので、ぜひ理解しておく必要があります。

実際、x（旧Twitter）上でも本当に正しく説明している人はほとんどいません。AIにも7、8回質問しましたが、どれも的外れな答えばかりでした。最終的にはグループ内の有識者と議論し、AIにメカニズムのコードを与え、公式発表も参照することでようやく全貌が見えてきました。正直かなり複雑なので、理解できなくても仕方ないと思います。

CCAを理解するためには、次の3つのサブメカニズムを理解することが必要です：
1. トークン供給の分割 (Supply Slicing)：
公募全体が無数のブロックに分割され、各ブロックで一定数のトークンが販売されます。

2. ユーザー資金の均等配分 (Bid Spreading)：
ユーザーはいつでも入札でき、市場価格または指値（最大許容価格）の2種類の入札方法があり、投入金額を指定します。

プロトコルは、ユーザーの入札金額を残りのすべてのブロックに均等に配分します。例えば、ユーザーが1000ドル入札し、残りが100ブロックの場合、各ブロックに10ドルずつ設定価格で入札したことになります。

3. ミクロ清算 (Micro-Clearing)：
各ブロックの終了時に、そのブロックで販売可能なトークンの最高価格が清算価格となります。すべての入札のうち清算価格を上回るものは優先的に成立し、清算価格と同じ場合は比例配分で成立します。すべてのユーザーの最終的な約定価格は清算価格となります。

最後に、資金が均等配分されているため、もしあるブロックの清算価格が0.1に到達した場合、既存ユーザーの入札がその後のすべてのブロックの清算価格を0.1に保てることを意味します。また有効範囲に入った入札はキャンセルできません。したがって、その後さらに高い価格で入札するユーザーが増えれば（低い価格で入札しても意味はない）、公募全体の清算価格は横ばいか上昇しかありません。

では、なぜこんなに複雑な仕組みを設計したのでしょうか？

1. スナイピング防止：従来の方式では、クジラやボットが瞬時にすべてのトークンを買い占めることができましたが、CCA方式では、たとえクジラが1億持っていても、その資金は強制的に数万ブロックに分散されてゆっくり購入することになり、一気に買い占めることはできません。

2. サンドイッチ攻撃防止：「ブロック」単位で約定が決まるため平均化され、ボットが1つのブロック内で「先買い後売り」によってあなたの取引を挟み撃ちにすることができません。

3. 駆け引きを減らし「公正」な価格を得る：CCAメカニズムはユーザーに積み立て投資的な参加を促し、最終的に得られるトークン価格はその期間の時間加重平均価格となります。ユーザーは最安値を狙って必死に駆け引きする必要もなく、最高値を掴む不安もありません。「勝者の呪い」を根本的に解消します。

総じて、このメカニズムは非常に巧妙ですが、理解コストが高いのも事実です。ただ、理解できなくても特に大きな落とし穴はなさそうです。Uniswapはやはりハードコアですね。