最新の数字が発表されました。米国のGDPは2025年第2四半期に前年比+3.8%を記録し、上半期の成長率は+1.6%で締めくくられました。堅調そうに聞こえますよね？

しかし注目すべきは、その拡大の約63%が純粋にAI主導の支出によるものだという点です。

AIブームを除けば、残る経済はかろうじて動いている状態です。見出しとなる数字は、実際よりも強い印象を与えていますが、実態ははるかに脆弱です。経済成長の2/3を一つのセクターが支えている場合、それは全体的な強さではなく、AIという物語に依存した一極集中の勢いにすぎません。そのAIの潮流が変われば、一瞬で失われる可能性もあります。

マクロトレンドを追っていたり、リスク資産にポジションを取っている方にとって、この非対称性は重要です。皆が称賛する経済の底堅さは、データが示すほど盤石ではないかもしれません。